Bing日本版開発チームが語るBingのコンセプト

今回は、マイクロソフトの検索サービス「Bing(ビング)」がリリースされるまでの簡単な歴史や、開発のコンセプトについて、サーチテクノロジーセンター ジャパンのジョン・ネイブが語ります。

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みなさま、こんにちは。2011年もBingをよろしくお願い致します。

昨年713日から正式サービスの提供を開始したBingですが、おかげさまで運営半年を迎えようとしています。

「Bing=検索サービス」だとわかって下さっている方も少しずつ増えてきていますが、今年は、みなさんが「Bingとは」でキーワード検索をしなくても済むように、この公式ブログの中でマイクロソフトが提供する「Bingとはどんなサービスなのか?」について語っていきたいと思います。Bingの開発コンセプトの紹介や、今後お伝えしたいと考えている機能開発にまつわるお話を通じて、Bingについてより興味を持って頂き、また、使って頂くきっかけになれば幸いです。

まずは、Bingの歴史から簡単に紹介していきましょう。そもそもBingとは何かと言えば、マイクロソフトが提供する検索サービスのことです。日本版は20107月に、本家である米国版は約1年前の20096月に正式リリースしたわけですが、マイクロソフトが自社開発の検索エンジン自体を提供開始したのは20056月にまでさかのぼります。

当時、『MSNサーチとして提供されていた検索サービスが、Bingのルーツと言えます。20069月にはWindows Liveの他サービスとの連携の強化などに伴い、ユーザーインターフェイスを刷新、検索機能や操作性、カスタマイズ機能なども強化され『Liveサーチとなります。ウェブやニュース、画像、地図検索、関連キーワード、エンカルタのデータを元にしたアンサー機能などが盛り込まれ、この段階で現在の姿に近い原型ができてきます。2007年には、検索サービスとして独立し『Microsoft Liveサーチ』と名称変更。この間も、マイクロソフトは継続的に検索エンジンの質を高める努力を行ってきましたが、既存の検索エンジンに対して、ユーザーがどういう不満を持っているか、検索によって何をしようとしているのか、ということをさらに深く調べて出来てきたのが、2009年にリリースされた『Bing』なわけです。 Bingと聞くと、最近はじまったばかりの検索サービスのようにも感じますが、実際にはMSNサーチ時代からの技術を脈々と継承、改善しながら、進化してきたものです。

誕生から現在までの流れを読んでいただいたところで、今度はBingのコンセプトに目を向けてみましょう。

リリース当初から、Bingのコンセプトとして掲げているのは、ユーザーの意思決定やタスク達成を助ける「ディシジョン エンジン(Decision Engine)」という考え方。普通、ユーザーは、何らかの目的をもって検索を使っています。Bingは、キーワードを入れると、ユーザーが欲しいものが帰ってくる、という検索エンジンの基本を少し進化させて、ユーザーが「したいこと」を把握 (User intent=ユーザー意図の理解)して、もっと「やりたいこと」に早く到達できる、タスク・仕事に集中できるようにしていく(Task completion)ことを目指しています。

このコンセプトを実現するために必要なのは、ユーザーが求めている情報までスムーズにたどり着けるように、その意図を推測し、検索結果ページを最適に表示するといった仕組み。具体的な動作としては、一般的なウェブサイトを検索した結果に加え、関連キーワードやニュース・動画・画像などの検索結果を表示します。しかも、それらの重要度も推測し、もっとも検索ニーズの高いと思われる情報は、最上位に表示。ユーザーが物事を選択する支援をするというわけです。

Bingの要であり、実際に検索エンジンにとって難しいのは、この「意図の推測、理解」です。検索エンジンの場合、検索結果として表示される情報が、必ずしもユーザーの予想通りになるとは限りませんが、たとえ予想とは異なる検索結果だったとしても、ビジュアルな検索結果や、「関連キーワード」や「オートサジェスト」といったキーワードの補助機能などによってユーザーが目的を解決できるようにするということがBingの目指すところです。検索結果も使いようによっては「気づき効果」も期待でき、従来までの検索エンジンとは異なったアプローチとなっているわけです。検索する時点では、探したい事柄があやふやな場合も、Bingで検索しているうちに欲しい情報の輪郭がはっきりしてくる、ということもあると思います。 

また、Bingのホームページには毎日新しい背景画像が登場し、その写真に関するヒント的なものも表示されるわけですが、この機能にも、検索はそれほど機械的に行われるものではなく、もっとビジュアルに検索を考えましょう、検索結果と対話するような感じで欲しい情報にたどりつけるようにしましょう、というコンセプトは反映されています。

というわけで、今回はBingの歴史と開発コンセプトについて書いてきました。とはいえ、これで、Bingの全貌が語れたわけではなく、むしろ、今回の内容は氷山の一角に過ぎません。また次回以降も、Bingを掘り下げて書いていきたいと思います。 

STC Japan 統括部長 ジョン・ネイブ

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