2012年MSDサマーインターン体験談(1): 東京大学大学院 修士1年 Fさん

今回は2012年MSDインターンの体験談紹介の一人目です。
Bing開発チームでプログラムマネージャーとしてサマーインターンを体験されたFさんに、感想を語っていただきます。

こんにちは、マイクロソフトの2012年サマーインターンに参加させていただいたFです。今回のインターンでは、主に検索エンジンの開発を行っているサーチテクノロジーセンタージャパンというチームに所属し、その中でも比較的異色な「テレBing」というプロジェクトに携わりました。

テレBingは、Bingのテレビ番組表アンサーの資産を生かしたテレビ番組表のアプリケーションです。私がインターンとして参加する前から、既にテレビ番組表アプリとしてiPhoneアプリの中で確固たる地位を築いており、インターン期間中にAndroid版もリリースされました。

まず私がインターンに応募しようと思った理由は大きく二つあります。一つは研究生活とは全く異なる場所に身を置くことで新しい視点や考え方を得たい、もう一つは社会人とはどのようなものか知りたい、というものでした。これらの条件に合うインターンは日本には多くなく、そんな状況の中でマイクロソフトという場でインターンを体験できたことは非常に幸運だったと思います。

自分の職種については選考が始まるまでしっかり把握していたわけではありませんでした。選考の際には、ソフトウェアエンジニアという大きい枠組みが存在するのみで、Dev, PM, Testとさらに職種が分かれているということは思いもよりませんでした。ですが選考のプロセスを進む中でどの職種に向いているのかということも明らかになっていき、知れば知るほどプログラムマネージャー(PM)という職種をやってみたいという気持ちが強くなっていきました。

インターンが始まる前は、検索エンジンのBingについてあまり詳しく知らなかったこともあり、少し戸惑いもありました。しかし、大企業の中で小さなプロジェクトが主力製品として地位を確立していく過程を間近で見られるということに気づき、楽しみな気持ちもありました。

実際にプロジェクトが始まると、最初の戸惑いは消え、いかにプロジェクトを成功させるかということばかり考えるようになり、非常にエキサイティングな体験をすることができました。プログラムマネージャーとしてインターンが終わるまでには社内の人だけでなく、テレビ局に対してもプレゼンテーションを行う機会をいただくことができました。プロジェクトをすすめる上で、海外にいるデベロッパーの人と頻繁に連絡をとりながら協調して開発していくというのは、大学の研究ではあまり考えられないことではないかと思います。プログラムマネージャーの働き方・考え方は、最終的に自分のプロジェクトを成功させるという根底こそ一緒ですが、その他は人によって全く異なるということも社員の方から学ぶことができた興味深い点です。その中で、私自身は「権力を振りかざすことなくデベロッパーを導き、連携し、プロジェクトを成功させる」ということを一番重視してプロジェクトを進めていきました。

会社での生活は、仕事以外の面でも非常に充実していました。年齢の近い社員の方が飲みやご飯に頻繁に誘ってくれたお陰ですぐに会社に馴染むことができましたし、ランチスペースにあるビリヤード台では何回リフレッシュのためにビリヤードをしたかわかりません。インターン期間中は私の方が多くの社員の方よりもあの台を利用したかも知れません。

また、インターンで得られた物として忘れてはならないのが同期の繋がりです。インターンの同期は、皆非常に仲が良く、週に一回は飲みに行き、ランチも頻繁に一緒にとっていました。皆バックグラウンドが様々なこともあり、会話の内容も大学より新鮮に感じられました。インターンが終わってからも会って飲んで近況報告をし合える大切な仲間ができ、マイクロソフトには感謝しています。

全体として、今回のインターンでは非常に様々なことを学べたと思います。会社に入って働くとはどういうことか、グローバル企業の文化、大企業の文化、プレゼンテーションの大切さ、などなど挙げればキリがないですし、言葉で表現できないこともたくさんありました。

その中でも、グローバルな環境で世界に通用するサービスを作る上で、英語に関しての考え方は大きく変わりました。インターンに行くまでは、自分自身は英語のコミュニケーションにおいてリスニングが一番苦手だと感じていましたが、インターン中、社員の方々が海外の社員の方々相手に英語を用いて仕事をしているのを見て痛感したことは、「リスニングも確かに難しい。しかし重要なのはそこではなく、いかに相手とコミュニケーションをとるか、スピーキング力とリスニング力、コミュニケーション力すべて噛み合った総合的な力が必要だ」ということでした。これは英語を実際に仕事の中で使い込んでみないことには得られない感触で、マイクロソフトで得られた一番の事と言えると思います。インターンが終了してからも、その感触を忘れないように、なるべく毎日英語を使って外国の方とコミュニケーションをとるようにしています。

最後に、お世話になった方々本当にありがとうございました。

日本のインターンの中では2ヶ月という長い期間で、はじめはこれだけの時間を会社で費やすという決断に踏み切る勇気が必要でしたが、終わってみるとこれ以上に有意義な夏休みの過ごし方はないと思えるくらいに充実していました。本当にありがとうございました。